世界200ヶ国かるた」が完成!

世界各地の自然や文化を題材とした「世界200ヶ国かるた」が完成しました。読札・絵札が206枚ずつあります。
絵札には、コンテスト受賞者が描いた絵、読み札には日本語と英語の読句が印刷されています。

83カ国、5,000名以上の方々との5年間にわたる共同作業(Karuta 2020プロジェクト)の結果です。ご参加・ご協力いただいた皆様に深く感謝申し上げます。

“Karuta 2020” cards were completed!

“Karuta 2020” is a set of bilingual English/Japanese cards about 206 countries/regions.
The printing of Karuta 2020 was finally completed!

This results from a five-year collaboration (Karuta 2020 project) with over 5,000 people from 83 countries. Thanks for your participation and warm support.

報告文:「世界200ヶ国かるた」完成

東京五輪をきっかけに、かるたを世界に発信する「Karuta 2020」プロジェクトは、2021年6月「世界200ヶ国かるた」の完成をもって、終了しました。活動を振り返り、今後の課題を述べます。

Karuta 2020プロジェクトとは

世界各地の子供達と一緒に、五輪参加国について学び、かるたを作って交流する企画です。かるた三団体(すぎなみKarutaプロジェクト、日本郷土かるた協会、フロムジャパン)が手を組み、(1)創作かるた講座と(2)絵画コンテストを実施、(3)集まった絵を使いかるたを印刷、(4)かるた文化祭で作品を展示・表彰する、という活動です。

各年の活動概要

2015年
プロジェクト発表に先立ち、活動を開始。英国・豪州の小学校で、創作講座を実施しました。

2016年
第1回かるた文化祭を都内で開催し、プロジェクトを正式に発表。日本とニュージーランドで創作講座を開始。都内高校で、120ヶ国の札を創作しました。

2017年
絵画コンテスト(創作かるた賞)を開始。講座で集まった作品を使いかるたを印刷、第2回かるた文化祭で表彰式を開催。その他、留学生を講師に招き国別講座を開始しました。

2018年
第3回かるた文化祭には、世界4ヶ国から12名が参加。参加したスリランカ児童が通う学校から招待され、現地出張講座が実現しました。

2019年
活動を開始して5年、約180ヶ国を題材とした絵が集まり、200ヶ国かるた完成のめどがつきました。

2020年
1月にかるたイベントを開催。コロナの影響で、200ヶ国かるた完成を延期する一方、最後の絵画コンテストを実施しました。

2021年
6年間に集まった絵の審査にあたり、在日大使館等、72名の各国専門家に協力を依頼。合計139名で審査し、国・地域別に1作品、計206点を選出。読み句を仕上げた後、助成金で「世界200ヶ国かるた」を印刷しました。

実績

創作かるた講座を5ヶ国で115回、絵画コンテストとかるた文化祭を、各4回開催しました。その結果集まった絵は、世界50ヶ国から5113作品です。創作者と審査員を合わせ、世界83ヶ国、5000名以上にご参加いただきました。

 完成したかるたは8セットです。「世界200か国かるた」に加え、「ネパールかるた」「グローバルかるた」等を印刷し、受賞者にプレゼントしました。

今後の課題

  1. 今回創作に関わった国は50に過ぎません。地球規模の活動とするには、英語以外の言語での情報発信が不可欠です。
  2. 国によっては情報が少なく、絵の題材に困ることがあります。各国の魅力が伝わる情報を提供し、創作意欲を刺激することが大切です。
  3. 今回、参加者を通じ、スリランカでの講座が実現しました。参加者との輪を広げ、世界各地で講座を実施できればすばらしいです。
  4. コンテスト応募者の場合、かるた取りを体験する機会がありません。誰でもかるたの楽しさを体感できるよう、かるたアプリの開発やオンラインかるた大会の開催が望まれます。

『郷土かるた』会誌第23号 2021年10月発行)投稿原稿より